群青とセピア

夕泳と申します。作品のこういうところが美しい!ということを語ります。基本的にネタバレあり。コメントご自由にどうぞ(^^)d

羊たちの沈黙

 

こんにちは夕泳です。

みなさん怖い話はお好きですか?

私はまあまあ苦手です…が、先日手が滑ってこんなものを借りてきてしまいました。

 

羊たちの沈黙

羊たちの沈黙  (特別編) [AmazonDVDコレクション]

 

サイコスリラー映画の古典。

ペパミンは『羊たちの沈黙』の派生作品、マッツミケルセン主演の『ハンニバル』を知っていて、原典をずっと観るつもりでいました。

 

 

羊たちの沈黙』は心の闇に焦点を当てた作品。

心の動き、情緒を重視しその根元が見え隠れするような内容でした。

 

マッツ版ハンニバルでもそうでしたが、やはり、レクター博士クラリス(FBI訓練生)の対話シーンがこの作品の中心核でしょう。

 

レクター博士との対話は、己との対話です。

レクター博士のアップのカメラワークが多いのは、観客自身がレクターと対話している気になる仕掛けでしょう。

 

自分でも気づかないくらい奥底に薄暗いものが、誰の心にもあります。

この系統の作品はそんな人の闇の部分を肯定してくれる役割を持ちます。

 

レクター博士役のアンソニーホプキンスが私の言いたいことをほぼ代弁してくれていました。

『私は精神の暗部に惹かれる。人間の最も創造的な部分だからだ。精神の暗部を否定すれば人生はつまらなくなる。精神の暗部に蓋はできないのだ。』

 

監督がヒッチコック好きだったようで、音楽や衣装など美術や雰囲気がそれに近かったです。

単純に恐怖を煽るようなものでなく、(心の潜在意識に潜っていくので)幻想的な浮遊感のある演出でした。

 

 

恐怖映画が見られないという人は多い。だが『サイコ』や『裏窓』は楽しんでいる。

スリラーの巨匠ヒッチコックはその理由をこう話している。

"赤ちゃんを見たらバァーと驚かすだろう"

(特典映像より)

 

怖い話は子どもの心の発達にも関わっています。

昔話やグリム童話など、子どものための物語は、ファンタジックではあれど、一方で残酷な内容も含まれていますね。

 

人の心の動きは物語を産み出します。そして生きるためには物語を必然的に欲します。

人は物語によって恐怖を疑似体験することで自分の心の陰陽を認識するのだと思います。

怖い話は特に子どもや私たち大人にとって『陰』に関するものを段階を得て受け入れる手助けをしてくれます。

ヒッチコックは、恐怖を捉える子どもの心の構造をよく理解していたのだと思います。

(そして私はここまでヒッチコックの話をしているにも関わらず、鳥しか観たことがありませんすみません)

 

とはいえこの作品はそれなりにショッキングなシーンもありますので、ある程度の教養のある大人向けでしょう。

精神的に余裕のあるときにみるのがおすすめです。

 

それでは、ここまで読んでくださりありがとうごさいます。またね!