夕日を泳ぐ 寝言レビュー

夕泳と申します。作品のこういうところが美しい!ということを語ります。基本的にネタバレあり。コメントご自由にどうぞ(^^)d

結界 その①

母ヤショーダは神の子クリシュナが泥を食べたのではと疑い、食べていないと弁解する子どもの口を開けさせた。 すると母は子の口の中に悠久の宇宙を見た。 映画「ライフオブパイ」にも出てくる、インドの神クリシュナの話だ。 私はこれを"曼陀羅の構造"と合わせ…

こみねゆら

誰もがそうだとは言わないが…… 自我は心のなかで母親を殺すことで芽生える。 それまでは器として生きる。 ちょうど卵に包まれたまま生きているのと似ていて、目は閉じられている。 これに関してフロイトやユングの言っていることをまとめれば、 女性は、ある…

さらざんまい ケッピについてなど

「さらざんまい」について4つめの記事になる。自分でも驚きだ。 恐らくいちいち書かなくても、「そんな常識だれでも知ってるぜ」と言われそうだけど… 書きたくなるのが私。 「さらざんまい」での「尻こだま」とは、個、生命、縁、運命、ボール、欲望……など様々な意…

さらざんまい 欲望解消の儀式

「さらざんまい」でもそうだが、最近はなんだか「繋がり」をテーマにした作品を度々目にする。たまたまなのかもしれないが……。 「繋がり」と一口に言っても胡散臭く聞こえてしまう。そのくらい、現代では「繋がりとか絆」なんてものは鬱陶しがられるし、簡単には信じ…

さらざんまい なぜサッカー?

「さらざんまい」で観賞中ずっと違和感だったことが、今回新たに分かったことがあるので書いてみる。 ずっと気になっていたこと… それは なぜ"サッカー"をカズキたちの共通項にしたのか? 繋がるという意味で ボールゲームを使ったとすると、サッカーではなく…

さらざんまい 白と黒

幾原監督のアニメ「さらざんまい」をようやく観たので感想を書く。 とはいえ深い考察は既に多くの方がされているので置いておくとして、 私自身このブログで度々テーマにしている、"白と黒"についてアニメを参考に改めて考えてみた。 ケッピの言う「絶望のあま…

元型論、ライフオブパイ

因果関係で考えることに慣れてしまうと、人はすぐに答えが欲しくなるらしい。 直線的な考え方が人気を得る。それが生存戦略になる人もいる。事実私も前半はそうだったし、そのおかげで自分の心を置いていく羽目になってしまった。 スピリチュアルとか宗教と…

蟲師 緑の座

蟲師における光脈は、精新世界を表している。 ギンコが眼を閉じて下に流れる光脈を感じているシーンは、ギンコにとって精新世界が物質世界の下にあり、現実を生きながら無意識の世界を静かに尊重しているという、最強の悟りを描いているが……。 「緑の座」に登…

星史郎と昴流と眼の魔力、そして蟲師

おとぎ話や神話は、人の心の動きの産物であり、そこには意識と無意識の関係が如実に現れている。 例えば「片目の人間が何度も殺しにやって来る人間に悩まされる」という筋のおとぎ話がいくつかある。 ここでの片目の人間とは、心を半分置き去りにしてきた人間…

ゴールデンデイズ 考察2

過去の記事の補足として。 ゴールデンデイズの構造が素晴らしく綺麗という話。 物語の魅力的なシーンや、このために自分は何度も映画や本を求めてしまうのだと思う瞬間のほとんどは、抑圧の解消、主人公が自分だけの真実を見つけたとき……等、悟りの境地が描…

カードキャプターさくら 考察その2

きっといちいち考察なんかしなくても、みんな頭がいいからそれぞれ解釈をしているだろうし、私がここに書いているclampの考察はすべて私の独りよがりな解釈なので、寝言だと思って暇潰しに読んでくれれば…と思う。 さて、以前書いた記事で「カードキャプター…

きょうはなんのひ? 瀬田貞二

ミヒャエルエンデの児童文学作品、「ジムボタン」では「曼陀羅」という国が描かれ、綿々と繋がる運命の中の運命…を表現している。 またその国に生息する象牙細工師の描写では、運命という制約の中にいる人間の生涯を、更に入れ子構造で捉えている。 このようにミ…

Clamp X 考察その2

以前書いた記事の続きとして、clampの「X」についてもう少し考察する。 神剣を産むには母親が死ななければならないことについて、恐らくこれはグレートマザー(太母)を殺すことではないか。 「X」では"神剣"が母親の腹を突き破って生まれる。この"神剣"は、ユング…

空想物語のパターン

小説を書く上で指標になりそうなので、 空想物語の世界観パターンをまとめてみる。 ①ユートピア…理想郷。自分の掟を適用できる(作者が神)。完全に独自の世界。不可侵。 ・ネバーランド…時間がある年齢で止まっている世界。 ・プー横丁 ・ナルニア国 異世界以…

inside

ユングの「元型」について、 先の記事であえてトラウマの元を「元型」として人格化し、「元型」に操作されている状態から、主導権を取り返すのだということを書いた。 「元型に操作される」とは誤解を招きかねない表現であるので、少し補足しようと思う。 「操作され…

元型

トーベヤンソンの短編のひとつに、狼を従えた少女が登場する。少女は狼を手懐けているわけではなく、あくまで自然のまま、狼の自由を尊重したまま、緊張感のある信頼関係を築いていた。だが、第3者がその狼に餌を与える癖をつけてしまい、狼は猛獣化する。 …

平行世界

ここ数日、ミヒャエルエンデの本を立て続けに読んでいるのだが、そのなかで『エンデのメモ箱』という本に"平行ものがたり"というメモ書きがあった。 以下、本文抜粋 "二つの物語が平行して進むことができるのではないか。本の左ページと右ページにわかれると…

ナルニア国物語

私がまだ、夢と現実がひと続きだった学生時代のころ 外部から私を守ってくれたのはファンタジーだった。 家も学校も窮屈だったあのとき夢中になって読んだ本があった それが「ナルニア国物語」である。 「ナルニア国物語」は子供向けの聖書だとか、善と悪の…

羊たちの沈黙

こんにちは夕泳です。 みなさん怖い話はお好きですか? 私はまあまあ苦手です…が、先日手が滑ってこんなものを借りてきてしまいました。 羊たちの沈黙 サイコスリラー映画の古典。 ペパミンは『羊たちの沈黙』の派生作品、マッツミケルセン主演の『ハンニバ…

自我と無意識の関係

こんにちは夕泳です。 久しぶりに読書レビュー。今回読んだ本はこちら。 自我と無意識の関係 C.G ユング 河合隼雄著『ユング心理学入門』とフロイトの『自我論集』を先に読んでおくと理解がスムーズです。 まず始めに、心理学は自己啓発のような方法論ではな…

ゆるシンプリストになる

お久しぶりです。夕泳です。 バイトを始めて3週間しか経ちません(嘘でしょ…)。 とても辛いです。 さて突然ですが 記事を書いていない間に、私はミニマリストを目指すことにしました。 ミニマリストとは? kotobank.jp とはいいつつ…私はもともとそこまで物…

ユング心理学入門

人は自分の中にある、許せていない自分を許す必要に迫られるときがくる。 抑圧として無意識に沈んでいる、許せていない自分を上手いこと統合しなければならないときが。 そのときがいつ来るのかは誰にも分からない。 程度も様々で、軽々と乗り越えられるもの…

大人に贈る子どもの文学

こんにちは。最近コーヒーを飲むと眠くならないので(飲み過ぎる)控えるようにした夕泳です。 さて今日はこの本の感想を。 大人に贈る子どもの文学 猪熊葉子さんは主に古典童話の翻訳家さんです。 『秘密の花園』や『海のたまご』などペパミンが個人的に大好…

マルクス資本論

こんにちは。夕泳です。 社会人進出し、世の不条理と、労働することで人権を吸い取られていく恐怖を体験した夕泳は、「労働とはなんぞ?」という湧き出る疑問を解消すべく、今だからこそマルクスを読むことにした。 マルクス 資本論 とはいえいきなり原本は…

カードキャプターさくら

こんにちは。最近は過食気味の夕泳です。 さてさて皆様CLAMPは知っていますか? 今日はCLAMPの『カードキャプターさくら』について語ろうと思います。 (考えながら書いていて、自分でも何を書いているのか分からないので、意味が分からなくても大丈夫です。…

心理学入門

こんにちは。 社会に出て色々なことに支障が出てきた夕泳です。 過去のトラウマや、それによる抑圧で自分自身を許せていなかったことに気づいたサイコキャッツは必要に迫られ、心理学を独学することにした。 まず手始めに父の書棚から掻っ払ってきたのがこの…

秘密の花園

こんにちは。夕泳です。 いきなりですが新卒で入った会社を辞めました(^q^)。 社会人になってから会社を辞めるまでの1ヶ月半(事が起こって2ヶ月たちましたが)、嵐のように色々なことがありました_(:3」 ∠)_。 さて今日はそんな目まぐるしい日々を送りながら…

宝島

先日初めて行ったTDLで、ライドして他のアトラクションの記憶が吹っ飛ぶくらいには芸術性に感心した『カリブの海賊』。 カリブの海賊には海賊の蝋人形が沢山飾っており、一斉に個々に喋ったり動いたりしているので迫力がありました。 屋内が暗かったことが、…

Clamp X 考察

※以下の文は私が昔べつのサイトでブログを書いていたときに載せていたものの転載です。 こっちが本垢になったので載せておきます。 改めまして夕泳です。本日2つ目の投稿記事です。 いつか、教授とClampの『X』の話題になりまして、色々話していくうちにど…

ゴールデン・デイズ

ゴールデン・デイズ じいちゃん(慶光)の親友(仁)を助けるため、不可抗力で過去へ飛ばされた光也。 その時代の身分格差や外国人差別、慶光の父母が亡くなった事件の陰謀を じいちゃんの親友、仁(じん)と光也(みつや)が解いていくタイムスリップ大正浪漫。